拝啓 盛暑の候、皆様方におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。また平素より当院の診療に多大なるご支援・ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
大阪病院は1976年に開院し、それから45年を経過いたしました。このたび更なる医療の質とサービスの向上を図るため、2021年7月1日、JR学研都市線の寝屋川公園駅から約300メートル、徒歩5分の場所に移転し、同時に病院名を一般財団法人大阪府結核予防会「大阪複十字病院」に名称を変更いたしました。
病床数は150床、診療科および診療部門は内科、呼吸器内科、外科、呼吸器外科、整形外科、泌尿器科、神経内科、皮膚科、リハビリテーション科、リウマチセンター、包括的呼吸リハビリテーションセンター、健診センターがございます。
新病院の特色としては、外来に一般診療と導線が交わらない陰圧の感染症外来(発熱外来にも対応)を設けております。病棟は結核病床とは別に感染症、感染症疑いの患者さんに対応する陰圧個室6床を設置し、気圧のコントロール、病室のゾーニングなど、入念な感染症対策を施しております。手術室は2室あり1室は人工関節置換手術等の高い清浄度が要求される手術に対応するクラス1000のバイオクリーンルーム、もう1室は感染症(肺結核など)を合併した患者さんの手術や脊椎カリエスなど感染症の手術に対応するため、陰圧に切り替えられる手術室となっております。放射線部門は、被爆の少ない64列CT、1.5テスラMRI、腰椎、大腿骨の骨密度測定器など新たな機器を導入いたしました。放射線検査のみの御依頼にも積極的に対応させていただきます。健診部門においては利用者が受診しやすいよう、独立した健診専用のエリアを設けております。
当院は広域対応の結核感染症医療が診療の柱ではありますが、寝屋川市のJR沿線街づくり計画の一環として誘致された経緯もあり、地域住民の皆様に必要とされる病院として、近隣の診療所、病院、そして介護施設との連携を更に推進して参ります。特に呼吸器疾患、免疫アレルギー疾患、整形外科疾患を中心に専門性を高め、リウマチセンターや包括的呼吸リハビリセンター、ただいま準備中の人工膝関節センターなど、各職種が協同して患者さんを支援するチーム医療の充実を図って参ります。
大阪病院は、45年の歳月を経て幕を閉じ、「大阪複十字病院」として生まれ変わります。職員一同、質の高い医療と、地域に頼られる医療を提供できるよう尽力して参る所存です。今後とも当院へのご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具
2021年7月1日
一般財団法人大阪府結核予防会
大阪複十字病院 院長 山本 隆文